Shioriのボーナスタイム

育児がひと段落した主婦が隙間時間に好きなことを綴ってます

映画記録「君たちはどう生きるか」ネタバレ考察レビュー

今日は、Shioriです。

宮崎駿監督の新作長編アニメーションとして注目を浴びている「君たちはどう生きるか」。こちらを映画館で鑑賞してきました。

この映画はプロモーションを一切行わず、キャストや主題歌どころか、どんな内容なのかさえ明かされずに映画が公開されました。わかっているのは「おそらく宮崎駿監督の最後の作品になること」と「作品名」「ポスタービジュアル」のみ。この情報社会で一切情報を出さない徹底ぶり。逆に気になる…。まんまと策略にハマっているような気がしましたが、それはみんな同じだったようで4日間で観客動員数135万人、興行収入21.4億円を記録しました。

こんな記事を書いておいて言うのもアレですが、鑑賞しようと思っている人はぜひなんの前情報もなしに見に行ってほしい!それでも情報が知りたい、誰かと共有したいと言う人だけ、次へ進んでください!

 

あらすじ

舞台は戦時中の1944年。火災事故で母親を失った主人公;眞人(まひと)は父と共に父の再婚相手(母の妹;夏子)の家に疎開するため東京を出る。そこで夏子の屋敷のお手伝い、キリコたちと共に暮らし始めるが、なかなか馴染むこともできず夏子のことも受け入れられないでいた。そこでは何か他とは違う不思議なことが起きる。言葉が話せる不気味な青鷺がいるのだ。眞人は「母君が待っている」とその青鷺に言われ、森の奥にある塔に案内される。しかしそこは入ってはいけないと言われている塔だった。眞人を探しにきた屋敷の人たちに連れ戻されるのだった。

そんな中、眞人は妊娠中の夏子が塔のある森に入っていくのを見てしまう。その後から夏子は姿を消した。失踪した夏子を探しに眞人とキリコは曰く付きの塔の中に入っていく。

塔の中はあの青鷺がいた。そして塔の中は「下」の世界と繋がっていた。そこには今までいた世界とは全く違う世界。そこで眞人はキリコに会えるのか、この世界はなんなのか、生きるとは。眞人の冒険が始まる。

 

考察レビュー

私もなんの情報もなく行ったので、映画が始まり最初に思ったことは「あ、この時代設定の話ね」でした。それくらい何も情報がなかったからです。話の雰囲気から「風立ちぬ」のような話なのかな?と思ったらしっかりファンタジー。その惹きつけ方はさすが宮崎駿と言わざるを得ない展開でした。しかし今までの「ジブリ」と違って終始不気味な雰囲気が漂う映画です。トトロやポニョを想像していくと面を食らうかもしれません。宮崎駿監督の脳みそをそのまま見せられている感じ。これはきっと「宮崎駿」としていきた一人の人間の集大成、俺はこう生きた、君たちはどう生きる?と問いかけられているようだと思いました。塔の中に入ると「もののけ姫」に出てきたこだまのようなキャラクターや、「天空の城ラピュタ」でパズーが外壁を登るシーン、「紅の豚」でジーナがいた庭園のガゼボ、至る所にセルフオマージュが散りばめられている。それも集大成だと感じた一つの要因だと思います。

また、過去作品のキャッチコピーでも、もののけ姫「生きろ」、千と千尋の神隠し「生きる力を呼び覚ませ!」、崖上のポニョ「生まれてきてよかった」、風立ちぬ「生きねば」と、生きることをテーマにされていました。そして今回、「君たちはどう生きるか」なんです。多分ストーリーの深い考察はあまり意味のないように感じます。一人一人がこの映画を見て、何を感じるか、何を受け取るか、どう生きるか、そんな思いがのせたれた映画だと感じました。実際、裏話や監督の考えなどが掲載されよりストーリーを理解するために発売されるパンフレットも映画公開直後の販売ではなく、公開から1か月経ってからの販売でした。もちろん買いました。それを買うだけのために映画館に行きました。しかし、中身はほぼ劇中カット!パンフレットというより作品集です。「あ、徹底している。これで本当に終わりなんだ。」と強く思いました。映画で全て出し切ったからわざわざ言葉にする必要もない、ストーリーの解釈に正解もないから自分の考えも明かさない。そんな強い意志を感じました。

ストーリーは終始不思議な世界と怒涛の展開で鑑賞から時間がたった今でもどう解釈していいかわからない部分が多くあります。1回じゃ無理!何度も見て、日々を生きていく中で、自分で解釈を探していくしかないと思います。

 

最後に

私は観れてよかった、もう一度見たいと思いました。しかし、おすすめか?と聞かれたら答えは「NO」。人によるとしか言えません。「天空城ラピュタ」のシータの本名を間違えずに言える人、「On Your Mark」と言われてなんのことか分かる人、そんな人たちにはお勧めしたいです、全力で!そして感想を教えてください!これは一人ではどうにもならない!

しばらく考察の日々です。では、また。